若者は使えないからと、パートで高齢者を雇い失敗した事例
ある清掃関係の会社を経営する柿本さん(仮名)。柿本さんは若者を中心に採用活動をしていましたが、
- 求人を出しても応募来ない、
- 応募があって採用してもすぐに辞める、
- 現場の穴を開けたくない一心で、若者が辞めないように顔色を伺いながら雇うのに疲れた
といった理由で、50代、60代中心のパートのおばちゃんを採用することにしました。
パートのおばちゃんなら今の若者と違い「頑張って働いてくれるだろう」という理由からです。そして求人広告を出し、5,6人のパートを採用することに成功しました。パートのおばちゃん達はすぐに仕事に慣れ、現場を任されるようになりました。
「自分の負担がかなり軽減された…」そう柿本さんが安心した矢先に悲劇はやってきたのです。
それは取引先からかかってきた、ある1本の電話でした。
「柿本さん!!現場に誰も来てないんやけど…どうなってんの!??」
「エッ!?どういうことですか??」柿本さんはあ然とします。
取引先はカンカン。「それはコッチが聞きたいよ。もういいです。仕事頼みませんから…」そう言われ、柿本さんはすぐさまパートリーダーのおばちゃんに連絡を入れます。
しかし電話に出ません。何回も何回も電話をかけた末、やっと電話に出てくれました。
「何してるの!?どうしたの??現場に来てないみたいやけど…??」柿本さんは動転しそうな気持を抑え聞きます。
するとパートリーダーのおばちゃんはこう言い放ったのです。「なんで私ばっかりこんなしんどい思いせなアカンの!!他のパートさん、サボってばっかりで同じ時給もろて不公平やわ!もうやってられません!私辞めます!!」
どうやら仕事のやり方についてパートのおばちゃんどうしで喧嘩をし、顔も見たくないから現場に行かなかったというのです。
そんな内輪揉めが原因で「突然仕事に穴を開けれるような会社は信用できない」と、その会社とはそれ以降、取引が無くなってしまいました。
いかがでしょうか。これは柿本さんの会社だけではないはずです。不公平というのはそれだけの破壊力があるのです。