市場規範になるキッカケ…
ですが注意も必要です。この市場規範と社会規範ですが、お互いの関係性において、一度「市場規範」になってしまうと、もう「社会規範」に戻ることができないと言われています。
近年、日本の製造メーカーが弱体化してきていると言われています。特に家電メーカーは顕著で、外資に占拠されてしまっているメーカーもあります。そして隣国のライバル企業が日本の優秀な技術者を高待遇でヘッドハンティングしているという話しもありますよね。
先日も隣国にヘッドハンティングされているという記事がネットに出ていました。
- 「日本の企業は技術者に対しての評価が低い」
- 「隣国メーカーへ行ったら給与が倍になった」
- 「しかも住居まで要してくれて待遇が良い」
- 「日本の技術者はもっと能力が発揮できる環境で働くべき」
そのような書き込みがされていたので、
- 何を言っているんだ!技術者として育ててくれたのは誰だ?会社じゃないのか?
- 失敗や成功があってスキルを積んでこられたのも会社という環境があったからではないか?
- 自分の努力だけで、ここまでこれたと言うのならそれただのエゴではないか?
- スキルを伸ばす環境が無かったらただの頭デッカチで終っているのに…もっと会社に感謝すべきだ!
そんな書き込みをしたら…、私、大バッシングを受けました。
市場規範が適用されてしまった人材は、容赦なくあなたの会社の技術と顧客を奪ってライバル会社へ移ってしまいます。そこには「この会社は私を評価してくれない(感情的な面で)」「裏切られた」そういった感情があるわけです。そういった感情を汲み取れないと市場規範になる可能性があります。
もし、「社会規範」が適用されていたら「この会社の技術を他社に流出させてはいけない!」という「会社愛」みたいなものがあるはずで、簡単にヨソへ浮気するようなことはしないはずなんですね。(次ページ)