働きやすさとは何か?
日本人は働きすぎ!
ということで、近年「働きやすさ」って言葉がよく使われていますよね?
では「働きやすさ」って何でしょうか?
そこで多くの人はワークライフバランスを提唱します。
残業を少なくするとか、休日を増やすとか、でしょうか。また、満足のいく賃金の提供を考える人もいるかもしれません。
経営者目線から言えば「働きやすさ」を提供しても生産性が上がらなければ意味がありませんよね?
労働条件を見直し、福利厚生を手厚くして、生産性は上がるでしょうか?
誇りのない人たち
先日、とある会社の従業員どうしがこんな会話していました。
「あぁ、大学行きたかったわぁ…」
「なんでや??」
「大学に行っていれば、今の会社に居ることもなかっただろうし、間違いなく違う仕事してたな。」
「そうやなぁ。わかるわかる!俺も大学行っていれば、違う仕事してるわ」…。
そのやりとりを聞いて、以前の私を思い出しました。
私は以前、「手抜き建設」と揶揄されるような会社で建築営業をしていたことがあります。
見積りと違う安い材料を使っていたり、器具が収まらないからと言って勝手に構造部材をカットしたり、建物を建てた矢先に雨漏れが発生したり、地盤改良をすると言ってしていなかったりと、まぁ、なかなかのものでした。
そんな会社で建物を売っていたのですが、あるお客さんに「家を建てませんか?」って営業をかけていたとき、ある言葉を投げかけられたことがあります。
それは、この会社を辞めるキッカケにもなった衝撃的な質問でもありました。その質問とは、、
「もし、アンタが自分の家を建てる時、アンタの会社で家を建てるか?」という質問でした。
私はその質問をされた時、一瞬顔が曇ったのでしょうね。そのお客さんは何かを察知したのか、受注を頂けることはできなかったのです。
しかし、その質問のおかげで「なんでこの会社に入ったんやろ。こんな会社に居続けてはいけない!!」と、ハッとされましたし、
「もっと誇りの持てる仕事をしたい」と思うキッカケにもなりました(そういうのが積もり積もって独立することになったわけですが…)。
誇りの持てない会社に、誇りの持てない仕事。
私の経験則として、そういった従業員が存在している会社は大きく成長することはない。そう感じています。
いくら経営者が野心を持って活動したとしても、従業員がそういう風なモチベーションであれば、必ずどこかで温度差が生じるからです。
優秀な人材へと転換させるたった1つのこと
あなたの会社の従業員さんは、あなたの会社の従業員であることに誇りを持っているでしょうか?今就いている仕事にプライドはあるでしょうか?
もし生まれ変わったとして、「また、この会社に入りたい、この仕事をしたい!」と思っているでしょうか?または、思える環境にあるでしょうか?
これは理想論ではあります。そんなこと不可能と思うかもしれません。しかし、そういった環境を目指さなかったら、今後、従業員のパフォーマンスは下がることはあっても、上がることはないでしょう。
少なくとも経営者がそう思っていなかったら従業員も思うはずがありませんよ。口にしなくてもそれが伝わりますから。
誇りを持てる会社。これは当たり前に感じていることだとは思いますが、実行に移している会社は少ない。だから実行できている会社は、良い人材を確保し、優秀な人材を育成することができているのだと思います。ここに大きな差が生まれています。
労働条件を見直して「働きやすさ」を改善すること。それは表面的なものに過ぎません。
もちろんそれらは必要ですが、従業員の、会社に対する、仕事に対する「誇り」というものが備わっていてこそ、効果を発揮させるものだと思っています。
誇りの持てる会社と仕事。これは会社の生産性UPに繋がるだけでなく、人材採用にも活きてくると思います。そういった空気が会社の雰囲気として表れて、求職者は敏感に察知しますから。
「生まれ変わっても、またアナタと一緒になりたいわ」
恋愛にたとえてみましたが、働きやすも同じで、そういうことだと思います。