若者の仕事に対する意識が低い。
モチベーションが低い。
若者の仕事が続かない。
そんなお悩みをお持ちの方は私だけではありません。
若者が続かない理由の1つに「先が見えない」ということがあります。
さて、ここで1つ質問させてください。
あなたの会社の「仕事のやりがい」とは何でしょうか?
それは具体的なものですか?
なぜ、それが「やりがい」なのですか?
誰がその「やりがい」を決めたのですか?
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たとえば、仕事のやりがいとは?
と聞いたときに、
「頑張れば頑張るほど収入に直結する」
というような謳い文句を掲げている会社がまだまだ存在します。
このフレーズにはいくつかの疑問点がありますが、今回はその1つを挙げてみます。
それは
どのようにどれだけ頑張ったらどれだけ収入が上がるのか?
ということです。
つまり
「ここまでやったらこれだけ収入が上がります」
という定量的な目標が設定されていないのです。
ただ「闇雲に頑張れ!」と言っても、それはゴールのないマラソン大会に出場しているようなものです。
「いつになったらゴールするんだ…」
そう自分と葛藤し、モチベーションダウンしながら最終的には離脱して行きます。
「先の見えないゴールなら早いことリタイアする方がマシだ。」
そう若者は割り切っているのです。ある意味賢いのかもしれません。
目標を定量化していない、こういった会社がいかに多い事か…。
私の会社も然り。です。
従業員に対する定量的な目標設定を、指導者側から作成するよう指示を出すとします。
しかし「そんなできない!何の意味があるのか?」
「目標は自分で決めるものだ!オレの若い頃はそうだった!」
などと反発されてしまうのです。
これは従業員の成長にとって、効率が良くありませんしパフォーマンスも上がりません。
目標やゴールを従業員自身で設定させることは重要です。
しかし会社としての目標、ゴール設定がなされていなければ、従業員自身もどうやって目標を設定してよいのか困惑するだけです。
ですから「仕事に早く慣れる」とか、「仕事を早く覚える」などの漠然とした目標設定しかできないのです。
目標、ゴールの設定をこちら側で行い、ある程度の道しるべを付けてあげる必要があります。
また定量的な目標が無ければ、目標に向かうためのモチベーションを維持することも難しいでしょう。
私が社会人になりたての頃は、「頑張る」「努力」「がむしゃら」という精神論が一般的でした。
がむしゃらにやれば「いつか必ず成果が出る」という考え方です。
しかし現在はそういう見方ではダメです。
「いつか必ず」ではなく「何時に必ず!」という見方が必要です。
「いつまでに何を必ずやり遂げる」「それが達成できたらこれだけの見返りがある」
そういった見方が必要ですし、約束したことは必ず実行しなければいけません。
そうすれば、従業員もゴールに向かう行動に出ますし、成果の出ない従業員に「年に1度の昇給」という心配をする必要もありません。
「頑張る」とか「がむしゃら」は本当に漠然とした言葉です。
「がむしゃら」にやっていても成果の出ていない人間がいるのは何故か?
そういう人たちは大概、何かも漠然です。計画も、行動も、発言も…です。
そして漠然とした指導者が行う漠然とした人材教育は、結果、漠然とした人材を育ててしまうことになるのです。
若者を最短距離で成長させるには、計画的、定量的で、かつ段階的なゴールを設定してあげましょう。