「何回言っても聞かないヤツは何回でも言わないとダメだ!」
と言って口酸っぱく言う指導者がいます。
しかし相手は、言われれば言われるほど
「うるさいなぁ」
で終わってしまいます。
また、長々と説得をつづけ、
「やっと俺の言う事を聞くようになってきた」と言っても、
相手からすれば
「あの人が言い出したら話しが長いしうるさいし、とりあえず言うことだけは聞いておこう…」
で終わっていて、それ以上の進歩がないのです。
つまり、教わる側には全くもって伝わっていないということになります。
指導者の中にはコーチングの本を読んで勉強し、指導力を身に付けようと頑張っている方もおられます。
私自身、指導する側、される側の身になって気づいた事ですが、
自分の指導力、
つまり「教える力を養う」事も必要ですが、
いくら指導者側が一生懸命指導していても、相手が教わる気持ち・心構えがなかったら、いくら指導力を身に付けても意味がないのです。
相手が教わる心構え、
つまり相手の「教わる力を上げる」事に
焦点を当てないと部下は成長していかないのです。
10の事を指導しても、相手が1の事しか吸収できる力がなかったら指導していないも同然、労力の無駄なのです。
どうしたら仕事に興味を持ってもらい熱心になってくれるのか?
どうしたら耳を傾けてくれるようになるのか?
どうしたら向こうから身を乗り出してノウハウを吸収しようとしてくれるのか?
今、指導者に求められているのは、10の事を指導したら、相手が20にも30にも成長してくれるような教育方法です。
やり方はいろいろありますし相手によっても異なります。
しかし「俺のやり方はこうだ!」という自分目線ではなく、相手目線から考え指導することで、徐々に教わる側にも変化が出てくるしょう。
その為に、まずは「この人から教わりたい!」と思ってもらうことが必要ですね。