あなたの会社に”こんな症状”ありませんか?
ここ数年、がっつり新卒新入社員のオープニング研修をやらせてもらっている藤村です。
というのも、それまでは現場の育成者に新入社員研修を任せていたんですね。ですが、嫌々やっている、義務的にやっている、時間を潰すだけ、といったような態度があからさまに出ていました。
- 「とりあえずこのビデオを見といて〜」
- 「とりあえずこのテキスト読んでおいて〜」
- 「とりあえずこの課題やっておいて〜」
- 「とりあえず」
- 「とりあえず…」
新人社員のやる気を削ぐ言葉
以前、私が不動産会社に勤めていた頃、上司から新入社員の研修を任されたことがあります。
私は人を育成するという経験がなかったので(ましてや子供を育てたことすらありませんから)、何をしていいいのか、何からはじめたらいいのかさえわからず、ただただ時間を潰すだけの研修をおこなっていました。
何をどうしていいのかわからない。
今になってわかるのですが、それは「真剣に向き合っていない」ということでもあります。
真剣に向き合わなければ、教える側の「やる気が無い」ということになる。教える側のやる気が無ければ、それはただただ無意味な時間を過ごすこととなる。
そのやる気の無さが表面化する言葉、それが「とりあえず」という言葉でした。
「「とりあえず」という言葉を使うな!!」
当時、それを聞いていた上司にこっびどく怒られました。
それでは定着しないし成長しないです
その言葉の意味がわからなかった当時の私は「だったらアンタがやれば??」と反発していましたが、今では上司の言っていた言葉が身に染みるほどよくわかります。
なぜならそれは「新入社員にとって失礼な言葉」だからです。
会社の将来のために人材を求人する。そして数多ある求人の中でウチを選んでくれる。相手は不安と希望を抱き、少なからず「会社に貢献しよう」と思いながら入社してきてくれる。
にも関わらず、「とりあえず」という言葉と態度で、その期待を裏切るようなことをしてしまっていた。
そしてその裏切り行為は、新入社員に対してだけでなく、自分のポテンシャルを見込んで「育成担当」に任命してくれた上司や会社に対して、そして自分自身に対しての裏切り行為でもあります。
- それで新入社員は、、成長すると思いますか?
- 自分自身が成長すると思いますか?そして、
- 会社は成長していきますか?
もし、成長している人がいたら教えてください。
こんな会社は新卒採用をするな!
人材育成に責任感がない。
これは「若手人材が定着しない」「成長しない」事象に悩まされている多くの会社で起きている症状です。
そして原因は至ってシンプル。定着させる気がない、成長させる気がないからです。
- これは自分の仕事ではない、
- 誰かがやってくれる、
- あとは任せた、
- 勝手に育つものだ、
そんな責任感や使命感に欠乏した人たちが「社会人とは?」「仕事とは?」と言って教育しているわけですから、若手社員は成長どころか定着するわけがありません。
正直、人を育てる気構えの無い会社は、新卒採用をはじめ、若手人材を採用しない方がいいです。なぜなら、お互い無駄な時間を過ごすだけだからです。
人材育成はお互いが成長する場
私がここ最近、研修をおこなっていて強く感じていることがあります。それは、、、
「教える側が成長していかなければ、教わる側も成長しない」ということです。
そして「新入社員教育は新入社員だけでなく自分も成長できる場である」ということです。
たとえば若者の価値観、考え方。私にはない視点や発想。
それらを知ることで、自分自身の考え方も変わりますし、研修のやり方も変わっていきます。
「当社の研修内容はこうだ!」と言っても、相手が理解して受け入れてもらえなかった全く意味がありませんから。
それよりも「自分自身が成長しながら、相手も成長してくれる」そんな楽しさを知ってもらいたいですね。
一昨年よりも去年、去年よりも今年、毎年進化を感じられますよ。
こんな会社は安泰です
もし、あなたの会社に
- 「誰かがやるんじゃない、自分がやるんだ!」
- 「できるか、できないかじゃない、やるんだよ!」
そんな人材育成に対してモチベーションの人が何人もいてくれたら、、きっとその会社は将来も安泰です。
人材育成は技術力。育成ノウハウは経営ノウハウ。
教える側も教わる側も成長してくれる。根気は要りますが、それが将来的に大きな売上をもたらしてくれる。
そう思えば、こんなに良い投資は無いのではないでしょうか?