若手が育たない、定着しない、そんな悩みを受けることが多いのですが、それって必ず原因がありますよね?
その原因を特定すれば、対処法も見つかると思うのですが、その原因を間違った方向で捉えてしまうといつまで経っても改善はされません。
そこで、私がいろんな会社を見てきた中で、「若手の人材が育たない会社」に多い共通点を1つ挙げてみたいと思います。
人のせいにする
若手人材が定着しない、育たない会社の共通点があります。それは、指導する人が「すべて人のせいにしてしまう」ということです。
何か、仕事を教えていたとしましょう。しかし相手はなかなか上手にできません。そこで言ってしまうのが、
- 物覚えが悪いのはオマエのせいだ。
- 根性がないのはオマエの気合が足らんからだ。
- 仕事で失敗するのはオマエが仕事をナメているからだ、
- 頭悪いんか!etc..
すべて外側、つまり相手のせいにしてしまい、自分はまるで悪くないと言わんばかりの態度をとってしまうということです。
一時期、社内から「もっとマシなやつ採ってこい!!」ってバッシングを受けた時期がありました。これも人のせいにしてしまっている1つの例です。
私はそういう人たちに言ってやりたくなります。それって、逆に言わせてもらえれば「教え方が悪いのでは…?」と。
教える技術がない
卓越した仕事をこなすには経験やノウハウ、技術力が必要ですよね?
しかしなぜ、人材を育成するということに関しては、ノウハウや技術を身につけようとせず、先輩や上司という立場だけで人を指導しているのか、、私は不思議でなりません。
人を教育する、育成するということにおいても技術力というものが必要です。
もちろん、相手の性格や、資質、モチベーションもあるでしょう。しかし、指導する力量がないことを棚に上げて相手ばかりを責めれば、そりゃぁ相手の心も傷つ離れていきます。
上司という権力だけを使い、頭ごなしに言いくるめ、「指導・育成」というより「命令」している人がいかに多いことか…。
それでは人も育っていきません。
相手を認めること
人を育成するノウハウというものは巷に多く出回っていますが、「1つだけ大切なこと挙げろ!」と言われれば、私は恐らく「心の繋がりが大切だ」と言うでしょう。
教える側と教わる側との「心の繋がり」がなければ、いくら相手を論理的に説得し納得させようとしてもそれが相手に伝わりません。また逆に教えがいも生まれないでしょう。
あなたが社会人として働き出したころは、先輩や上司に罵声を浴びせられて、貶されて、「何クソッ!負けてたまるか!」という根性で育ってきたかもしれません。
しかし、それが現代の若者に通用するのか?ということを改めて認識する必要があります。それが「心の繋がりになるのか?」ということです。
現代の若者は心が繊細でありながら、かつ承認欲求が強いです。言い方を変えれば「褒めて伸ばして上げる」「厳しさより楽しさや、やりがいを与える」必要があります。
つまり「認めてあげる」ことが必要です。
仕事ができないから怒鳴ったり相手のせいにするのではなく、仕事ができないということを、まずは認めてあげる。
そうすることで心の繋がりが生まれるキッカケになると私は感じています。