1年くらい前でしょうか。
事務所近所の幹線沿いに、お店が2店舗、隣り合わせでオープンしました。
1つはパン屋さん。もう1つはごはん屋さん。
その周辺にはコンビニ、牛丼チェーンなど飲食店が建ち並んでいます。
「こんな激戦区にお店だして大丈夫かなぁ…。しかもガレージ無いし…」
そんな思いをもちながら約1年…、
パン屋さんは繁盛しています。ガレージが無いために、お客さんが路上駐車や、コンビニのガレージを拝借してトラブルになるくらいです。
一方ごはん屋さんはと言うと…
先日閉店、潰れてしまいました。
その差は歴然でした。
それが要因かはわかりませんが、私の視点から言いますと、
パン屋さんは、車を走らせてもわかるくらいの店構え、入店しやすいオープンな店舗デザイン、安さとボリュームをアピール、店員さんの笑顔など、特に朝は主婦層で店内がいっぱいになります。
かたや、ごはん屋さんはと言うと、何が自慢のお店なのかわかりませんでした。
初めは和牛丼専門店だったはずが、「カレーはじめました」とか「揚げ物もあります」など、コロコロとコンセプトを変えていました。
そしてジミな店構え(そんな店あったっけ?と言われるほど)、お店の中が見えない(故に入りたいと思わない)、店員さんが無愛想など、「お客さんを集める気持ちがあるのかな…?」という感じでした。
ようは何が言いたいかと言いますと、
お客さんを呼び込むことも、人材を呼び込むことも、考え方・視点は同じではないか
と言いたいのです。
まずは相手に自社の存在をアピールし、相手から「入ってみよう!」という気持ちにさせるくらいの魅力をアピールしないことにはまず人は寄ってきません。
「少子化だし、建設業界は人気のない業種だし、人なんて集まらないよ…」と嘆く経営者の方がよくおられます。
それはパン屋さんが「最近、少子化だし人気がないからパンなんて売れないよ…」と言っているようなものです。
(余談ですが、地元酒造会社が日本酒の売上にかなり苦戦強いられ、事業縮小・廃業された多くの人たちはこういう言葉を発しておられました)
人を集めようと知恵を絞らず、周りのせいにしているだけなのです。
外部環境のせいにしては、いつまで経っても改善されないということです。
人材不足で困っている方は今一度、人材の獲得について「人材が集まらない理由は何なのか…」を俯瞰し確認する必要があると思います。