先週は慌ただしい日々を過ごしていました。
一番時間をとられたのが、若手従業員の労働災害の発生でした。
「足の指が、重量物の下敷きになり出血した」
ということなのですが、安全靴を履いていた為に大事には至りませんでした。
小さな現場ではスルーしてしまうような小さなケガでも、大きな現場、特に大手ゼネコンさんの現場ではスルーできません。
昨年度は
「カッターで指を切り出血した」
という災害で大ごとになるくらい、建設業の労働災害に関しては、ことさら周囲からの風当たりがキツいのです。
当社の従業員は若手が多く、今回も入社して間もない従業員がケガをしたということで、
安全教育の徹底は勿論のこと、仕事の技術指導、そして「こんな事まで教えないといけないのか?」というくらいの社会人としてのルールやマナーまで、1から100まで指導していかないといけないのが現状なのです。
指導する先輩たちは、自分の仕事に加え、新人教育も行っているので疲労困憊です。若手の教育というのは一筋縄でいかないものです。
話しは少し変わりますが、ソフトバンクの孫正義会長が推し進めているペッパー「Pepper」というロボットが話題になっているのはご存知かと思います。
人の感情を読み取り会話をする…。
人工知能はここまで進化しているのか!と驚きますが、人間と変わらない会話や動作ができるようになれば大したものです。
いや、そうなる可能性があるから孫会長はこれに投資しているのでしょう。
私の主観と立場から想像しますと、
将来の若手不足による労働力不足の補完、そして何より若手を獲得し人材教育に投資するよりも、ロボットの進化に投資する方が将来的に良いと判断しているのかもしれません。
ロボットが人間と遜色のない動作や会話ができた時、販売員、工場の作業員、建設労働者などの労働力は必要なくなるかもしれません。
人間に投資しても成長するかわかりませんし、人間特有の感情で文句を言ったり退職してしまうこともありません。
ロボットは壊れない限りはずっと稼働しているわけです。
建設業界でいえば、疲労によるパフォーマンスの低下もありませんし、労働災害もなくなります。
販売員であれば「コイツ、態度の悪い店員だなぁ」なんて思うことも、「ブラック企業だ」なんて批判される事もなくなるかもしれません。
そう思えば、人間に投資するより、アンドロイドに投資をする方が有用なのだと、孫会長は心の中で人材育成の限界を感じているのかもしれません。
雇用という問題があるので表立っては言えないのでしょうけれど…。
50年後、いや、20年後には、この世の中はSFのような世界になっているかもしれませんね。