本格的に動画の時代がやってきた
世の中は、文字の時代から動画の時代へシフトしていっていますよね。
この数年、スマホの普及やネット環境が大きく進化したことで、
人は、文字を読むより、断然動画を観るようになってきました。
YouTubeやTikTok、etc,,
かく言う私も、YouTubeを観る時間が圧倒的に増加したように思います。
ネットのユーザー動向に関する、いろんな調査結果や統計データを見ていますと、
たとえば、スマートフォンを利用目的は、ニュースなどの文字情報をチェックする、音楽を聴く、ゲームをする、それ以上に動画を視聴するという調査結果もありますし、
これはアメリカの調査ではありますが「若者世代では5割以上がテキストで読むより動画を望んでいる」という調査結果もありました。
これはアメリカだけでなく、日本においても同じことで、動画の需要が圧倒的に増えているわけです。
事実、動画で何かを発信したい個人や企業は増えていて、動画を制作する動画クリエイターの仕事の案件は激増しているという話しもよく耳にします。
文字中心だったブロガーさんなんかは着々と動画中心のブログに転身していってますし、
「本は読むものではなく、動画で視聴するもの」と、本の内容を解説する動画まであるほどです。
まぁ、こんな説明をしなくても、あなたも肌で感じられていると思います。
動画時代は避けられない
動画というのは、文字や静止画とは異なり「静→動」です。
人間は動くものには必ず注意がいきますし、動画は文字や静止画より何千倍、何万倍もの情報量が頭の中に入ってくるとも言われています。
私の世代はテレビっ子で本よりテレビにかじりついていた世代ですから、私たちより若い世代はもっと動画に夢中になるのは、ごく自然の流れかもしれません。
それに輪をかけて5Gが到来するわけですから、もはや動画時代の到来に抵抗する理由などありませんよね。
求人採用活動においても…
これは、これからの求人採用活動においても同じことが言えるでしょう。
これだけ簡単に動画が撮影できて、アップできる時代になってきたわけですから、動画を無視するわけにはいきません。
私個人的な意見としては、動画を見るより、文字を読んで応募してくれる人のほうが、モチベーションが高いような気がするので、パンフレットの作り込みなど、文字を中心にやってます。
ですが、これもいつまで効果的なのかはわかりません。
事実、最近は会社のホームページだけでなく、ちょっとした動画を見て問い合わせしてくるケースもありますし、動画を前面的にプッシュして求人採用活動をやっている会社は一定の効果があるとも聞きます(まぁ動画の内容よりけりですが)。
株式会社プルークスとキャリアチケットの合同調査を拝見すると、
- 採用動画を見たことがある就活生は7割超。採用動画を見たことがある就活生の半数が、企業ホームページで視聴
- 最も印象に残る動画コンテンツは「社員インタビュー」
- 動画視聴により6割の就活生が志望度上昇、「動画があったほうが良い」と回答した就活生は7割を超える
という調査結果が見てとれました。
これは、これからの動画時代には避けられないことで、今後は、動画を活用して求人採用活動をおこなっていくことも考慮する必要がある、、というより、必須になってくるでしょう。
つまり、動画求人の到来ということです。
中小零細企業の動画活用2つの問題
では、今すぐ動画をはじめよう!と思われるかもしれません。
でも、今すぐ動画をすべきか?と言えば、ちょっと待った!と言わざるを得ない状況があります。
そして、もしあなたが「動画なんて、すぐに始められるだろう…」なんて思ったら大変なことになるかもしれません。
なぜなら、特に私たち中小零細は、動画を制作する際に立ちはだかる大きな2つの問題があると考えられるからです。
- この動画という媒体が、私たち中小零細企業にとって、いかにハードルが高いのか?
- ひょっとしたら、動画時代が主流になれば、人材を確保し続ける会社と、まったく人材を確保できなくなる会社と、二極化するのではないか?
- そして、私が求人採用活動のための動画コンテンツ制作に挑戦して、大きな壁にぶち当たった2つの問題
今からこれらについて話します。
今後、動画という媒体が、求人採用活動ツールの主軸となれば(おそらくなるでしょう)、求人採用活動で動画を活かせない会社は死刑宣告を受けるに等しい状態になるかもしれません。
かと言って、とりあず行き当たりばったりで今すぐ動画に挑戦するのも得策ではありません。
そして、この2つの問題をクリアしていかなければ、動画はむしろ逆効果になってしまうケースがありますので、注意が必要です。
ではその2つの問題とは何でしょうか?
是非、あなたの会社でも、この2つの問題点がないか?
そしてその問題があるのななら、それをクリアするためには何をすべきか、考えてみてください。
では、はじめます。
1つ目の問題
まず1つ目ですが、、
誰が動画コンテンツを制作するのか?
という問題です。
まず機材が必要ですよね。最近はiPhone1つで撮影、編集できるようになっているのでハードルは低いのですが、手ブレしたり、声が小さかったり、構図(撮影角度)によってもムラが出ます。
素人っぽい動画と、プロが制作したような動画、どちらが観られるでしょうか?
そう考えれば、できればちゃんとした機材を用意したいものです。では次に、
誰がスクリプトを考えるのか?
という問題。
スクリプトとは動画内で話すトークシナリオのことですね。
何を話すのか、どう話していくかで、会社に対する求職者のイメージは大きく変わっていきます。
そして問題点1つ目のの最後が、
編集テクニックはあるのか?
ということ。
これはプロと素人の差が一番大きく出るところです。
編集ソフトもピンからキリまで。知識のない人が編集をおこなうと、どうも素人っぽくなってしまい、相手の興味を引き続けることも難しくなるでしょう。
テロップの作成
テロップとは動画の下の字幕みたいなものですね。これは最近、動画での主流になりつつありますが、このテロップを作る手間と言ったらたまりません。
私もやりますが、これが一番時間がかかって疲れます。自動で文字を起こしてくれるアプリなんかもありますが、まだまだ精度は低いです(アナウンサーみたいにハキハキ喋れる人ならAIが文字起こししてくれるんですがねぇ)。
動画制作コスト
動画制作は業者に依頼すれば、1本ウン十万円かかってきます。
採用にコストをかけれる会社はどんどん動画をつくっていきますが、コストをかけれない会社は数で勝負ができません。
自社で制作すれば、それなりのノウハウや時間という労力が必要になります。従業員1人を割いてやらなければいけない必要性も出てくるでょう。
これが大きなハードル1つ目です。
ですが、これは「社内に動画クリエイター人材を配置する」または「外注すると決める」とすれば解決できます。
どちらにしろ、時間的なコストや金銭的なコストは覚悟しなければなりません。
でも、1つ目の問題がクリアできても、次の2つ目に大きな問題が立ちはだかります。それは、、
2つ目の問題
まず初めに、
社内に協力者はいるのか?
ということです。
どういうことかと言いますと、たとえば、先ほどのデータからもわかるように、求職者が最も印象に残る動画コンテンツは「社員インタビュー」と言われています。
求職者がいちばん気になるのは「どんな社員がいて、どんな雰囲気、仕事はどんな感じなのか」ということを考えれば当然です。
しかし、社員の中に出演協力者がいなければ、そもそも動画を作れません。「THE END」です。
あなたの会社には「はいっ!私が出演します!」と即答してくれる社員さんはいるでしょうか?
いればOK!! 未来は明るいです。
もしいなければ、動画を撮ることじたい難しくなります。
(実際、写真に撮られることすら拒否する従業員さんは多く、女性となればなおさらです。)
しかも、「君、動画に出なさい!」と命令しても、命令された社員からすればモチベーションは決して高くはありません。
無理やり感が必ず動画に現れてしまうので、視聴者に察知されてしまいます。
(編集でもどうにもならない時があります)
特に若手の求職者を集めたいのなら、年齢の近い社員のインタビューをしなければなりません。なぜなら、年齢の近い社員と自分を重なり合わせるからです。
で、一番厄介なのが、、
撮影した従業員が退職したら撮り直し
ということです。
もし若い社員のインタビュー動画が撮れたとしても、その社員が辞めてしまえば、撮り直しをしなければならない、、という事態に見舞われます。
このコストはかなり大きいです。
辞めるたびに出演者をコロコロ変えてしまえば、「人の入れ替えが多い会社かも」とネガティブに捉われてしまいかねません。
もし、社員に協力を願うなら、会社に忠誠心が高い若手社員で、かつ辞めない若手社員を選ばなければなりません(あなたの会社にそういう人、いますか?)。
会社に忠誠心が高く、辞めない若手社員を撮影する
動画求人の最大の問題点
動画求人最大の問題点、というか難関。
つまり私が言いたいことはこういうことです。
動画コンテンツの配信によって、文字や静止画情報だけでは捉えることができなかった、立体的で詳細な情報を求職者に提供することになります。
つまり、あなたの会社の情報が細部にわたって”さらけ出され”相手に伝わります。
それは仕事の内容だけでなく、会社の雰囲気や社員の表情、ニュアンス、微妙な空気感まで…
自然な動画は相手に良い印象を与え、ぎこちない動画は相手に違和感を抱かせるでしょう。人間の勘というものは鋭いものです。
ということは、
- 従業員が生き生きとしていてる姿、活気のある会社は、動画という情報を通じて相手に伝わりますし、
- 従業員の士気が下がっている姿、活気の無い会社も、また動画という情報を通じ相手に伝わるということです。
- 社内に良い雰囲気や活気があり、働きやすいイメージを与えることができる会社は動画求人で”人材を確保”し続け、
- 一方で、従業員が非協力的で、社内の空気が淀んでいて、働きやすさのイメージを動画求人で伝えることのできない会社は”人材を確保することが極端に難しくなってくる”かもしれません。
つまり、動画求人により人材確保ができる会社と、できない会社が二極化していく、、勝ち組と負け組をハッキリと分けるツールになり得る、とうことです。
まとめ
もう、この波には逆らない…。
今後、動画を活用した求人採用活動が普及していくでしょう。
動画求人の普及により「人材を確保し続ける会社」と「人材を確保できない会社」が大きく二極化していく。
求職者にとってイメージの良い会社は選ばれ、違和感のある会社は選ばれない。
それは従業員を動画に映し出すことで、あなたの会社の雰囲気が相手に伝わる。
いくら経営者や人事担当がカメラの前でいいコトを言ったとしても、求職者としては、一番距離が近い、その会社の従業員の声や姿、雰囲気が一番気になるところですから。
もし、あなたの会社で「出演してくれる従業員がいないかも…」というような状態でしたら、動画求人時代の到来を見据え、今から何かしらの策をしておいたほうがいいと思います。