若手の従業員を成長させていくか、それとも成長できずに辞めて行ってしまうか、
その大きな違いとは?
もし、たった1つ、視点を変えるだけで、若者がどんどん成長していくとしたら?
あなたはこの行動、どう見る?
4月から新入社員が入ってきて2ヶ月が経とうとしています。
で、先日、50代の従業員が私にこんな愚痴を言い始めました。
「なんでアイツら誰よりも先に帰っとんねん。帰るの早過ぎやろ!俺が新入社員だった時は…」と。
あなたも若者を雇用していたら一度や二度、そう感じたことがあるかもしれませんね。
マジで最近の若者は時間になったらソッコー帰るな、、と。
確かに私も薄々そう感じてはいましたが、私が目を向けていた視線はもっと別のところにありました。
それは、
「彼らは誰よりも先に帰ってしまうかもしれないが、誰よりも先に出社してきている」ということでした。
だいたい従業員が出社してくる時間は朝の6:30頃。でも新入社員が出社してくる時間は6:00くらい。誰よりも早く出社してきて、現場へ向かうための準備をしていたのです。
その新入社員の行動は、愚痴を言ってきた50代の従業員さんの口からは一切聞かれませんでした。
そうです。彼は「相手の短所しか見ることができない人」だったのです。
あなたもそんな人になっていませんか?
モノの捉え方は人それぞれだが…
この視点を違いが彼らのこれかの成長に大きく左右します(と信じています)。
人は、相手の長所より相手の短所に目がつきやすい傾向にあります。それは、相手の短所に対して自分がイライラしてしまい、自分を許せないからです。
イライラすることは心理的苦痛を与えようとしますので、排除しようとします。だから「直せ!」と命令してしまいます。
たしかに一般常識の観点や相手の将来を思えば「直したほうがいい」という短所もありますが、見方を変えれば、相手の短所を突くことは自分のエゴというか都合でもあります。
だって「俺が気に入らないから直せ!」でしょう?
昔勤めていた会社の上司を乗せてクルマを運転していたとき、
「なんでオマエはもっとスピード出して走らないんだ?法定速度で走っているヤツなんてどこにもいないぞ!」
「オマエはそういうマジメ過ぎるところがある。ダメだぞ!」
そう注意されたことがあります。
それって短所でしょうか?
私はただ「人を乗せている以上、安全運転に徹するべき」と思って運転していただけです。
つまり、相手のことを想う。これが私の長所だったりします。
見方を変えれば世界が変わる
ある人にとっては短所に見えても、ある人にとって長所です。
第一、その人の短所はすぐに直せるものではありません。なぜならその人のクセであり短所だからです。
直せるのならとっくに直しているはず。短所が直せなくて私たちが思っている以上に悩んでいる人だっています。そこへ傷を深掘りすることは得策ではありません。
それより相手の長所を見ていきませんか?ってことです。
長所はある意味その人にとっての得意なことです。得意は夢中になります。夢中になれば、それがやがて才能になります。
タイガーウッズはアプローチショットが苦手だったと言います。だから彼の長所であるドライバーショットを磨きあげた。結果、短所をカバーした。だからこそ名プレイヤーになった。
そんな話しを聞いたことがあります。
素材の良さを生かしましょう
たとえば腕のいい料理人って、素材の良さを見抜くでしょうか?それとも悪ところばかりを見ているでしょうか?
ジビエって匂いにクセがありますよね(処理の仕方にも問題がありますが)。
腕の立つ料理人はジビエをどう見てるでしょうか?
「オメェくせぇな!もっと臭いを消してから来やがれ!」なんて素材の短所ばかりを見ません。
ジビエの長所を余すところなく引き出します。結果、短所である臭みが消えていくようになります。
たった1つの視点の違いで結果は大きく変わる
素材のどの部分を見て、どう調理するかによって結果が大きく変わる。
これって人材育成にも共通点があるのではないでしょうか?
相手の良さを引き出してあげることができれば、結果は大きく変わると思いませんか?
人の短所を注意することは誰にでもできます。ですが、長所を見つけ、それを引き伸ばしてあげることはなかなかできません。
短所ばかりを突いても、お互いたいして成長はありません。
まずは、相手の長所を見ることから始めてみませんか?
そして褒めて引き伸ばしてあげる。
もし、あなたの会社の若手従業員のパフォーマンスが上がらないと感じたのなら、是非少しずつやってみてください。
驚くような結果が待っているかもしれませんので。
実体験者より。