新入社員研修が相手にとって身になっているか、、それを知る術を持っていますか?
もし、あなたの会社で、
- 新入社員研修に手応えを感じない、
- 相手がいつも眠たそうにしている、
- 成果に繋がる研修をおこないたい、etc
そう思っているのでしたら、今回の記事は参考になるかもしれません。なぜなら「新卒研修のクオリティを上げていくバロメーター」を見つけてしまったからです。
バロメーターがわかれば改善もおこなえます。まるでラジオのチューニングをするように、私たちの教え方と、新卒社員の受け止め方のズレを解消することもできます。
そして「新入社員研修が身になっているのか?」という不安にずっとかられることなく、手応えを感じることができるようになります。
もちろん、新卒社員も活き活きと仕事をしてくれるようにもなるでしょう。
しかし、これからお伝えすることはあくまで私の考え方です。賛同してくれる方もいれば、してくれない方もおられるでしょうが、1つの参考として頂ければ幸いです。
一番やってはいけない研修のしかたとは?
私はここ数年、新卒社員のオープニング研修をしているのですが「その研修は相手にとって身になっているのか?」と自問することが多々あります。
なぜなら、研修をおこなっても、数日経過したら教えた内容をスッポリ忘れてしまっていることも少なからずあったからです。
研修中は真面目に聞いていても(フリをしているのかもしれません)、相手の身にならなければ、せっかく開催した研修が無意味なものになります。&時間の無駄です。
形式上とか、時間潰しのためだけに研修をやるのであれば、やらない方がマシ。
一方通行の研修では本当に意味がありません(それ以上に、成果の上がる研修ができないのなら新卒を採用してはダメだと思っているくらいです)。
で、研修が新卒社員の身になっているか否のバロメーターがわかれば意味のある研修になるのではないか?
常々そう感じていました。
あなたら何を見る?
で、最初はアンケートを取りました。でもダメでした。
そこには本音が書かれていないからです。
本音が無い分、身になっていない部分が当然、仕事の結果として現れてきます。ですからアンケートはダメでした。
では他に一体どうすれば??数日ずっと考えていました。
で、ふとしたことで、私はそれを発見しました。
それは完全な正解じゃないかもしれませんが、私自身、大きな判断基準になりました。
きっとあなたもこのバロメーターを見れば研修が身になっているかいないかがわかると思います。
それは難しいものではなく、とても簡単な方法です。
お金もかかりませんし、相手に「俺の研修ってつまらない?」って聞く必要もありません。
では、それは一体何なのか?
相手の○○を見ればソレがわかる
それは、、相手を見ること。です。
は?、、そんなのわかり切ったことやん。
そう思われたかもしれません。
たしかに、研修途中でボーッとしていたり、ウトウトしてしまう、そのような新卒社員を減らせば、それは身になっている研修でしょう。
でも、去年の新卒社員にはそれがありませんでした。ウトウトすることもなく、ずっと私の話しを聞いてくれていました。
ようは「見た目」は至ってマジメに研修を受けていたのです。でも、いざ現場に入って仕事をはじめると、、その研修があまり仕事に活かされていないことがわかったのです。
では一体、今年の新卒社員の、どこの何を見たのか?
それはとてもシンプル。それは彼らの休憩時間の過ごし方を見た、、のでした。
あからさまにソレが出ました
私は、学校の授業のように1時間単位で研修をおこなうようにしているのですが、相手にとって身になっている研修は、その研修が終わった後の休憩時間にいろんな質問がきました。
しかし、相手にとって身になっていない研修の後の休憩時間は、スマホをさわってゲームをやり始めていたのです。
たとえば、一般的に開かれているセミナーや講演を想像してみてください。
セミナーの間の休憩時間や、終了後に長蛇の列をつくって講師に質問しているセミナーもあれば、まったく質問もなく、参加者がそそくさと会場から去ってしまうセミナーもある。
その違いはなんなのか?面白いか面白くないかですよね?
面白く無いセミナーは時間潰しになってしまう。つまり義務的なんですね。
義務的なことって、絶対に頭に入ってきません。早く終わらないかな。終わったらアレしよう、そんな違うことばかり考えるでしょう。
で、休憩時間だけでなく、セミナー時間中にスマホをポチポチ触り出す人だっています。
一方で面白いセミナーや講演はどうでしょうか?
参加者は前のめりになって聞いています。休憩時間やセミナー・講演終了後も、講師への質問や、長蛇の列が絶えません。(私自身もセミナーをするので、質問や名刺交換をしに来てくれるととても嬉しく感じます)
快楽と苦痛の境目を知る
これは新卒研修も同じです。おもしろくない研修は絶対に身になっていません。ただただ義務的で苦痛の時間を過ごすことになります。
聞いてるフリして聞いてない。理解できてない。ということは身になっていない。
そして休憩時間におこなう彼らの典型的な行動、その1つがスマホでゲームです。
休憩時間にスマホを見たりスマホでゲームをする行為を「息抜きスマホ」と呼ぶらしいです。
この「息抜きスマホ」が脳に与える悪影響が指摘されていますが、それ以前に「息抜き」ということは、「それ以前が苦痛であった」という証。
つまり、その研修は身になっていなかったというバロメーターになる1つのサインだということです。
なぜ人は、ゲームをすれば時間を忘れるほど没頭し、仕事になると「イヤだなぁ、早く終わらないかなぁ、早く休みがこないかなぁ」なんて口にするのでしょうか?
若者の固定概念が邪魔するもの
理由は簡単で仕事が楽しく無いと思っているからです。
ゲームは脳に快感を与えるらしいです。一方、仕事は脳に苦痛だと思い込ませている。
事実、「仕事とは何か?」という新卒社員のアンケートには「仕事はしんどいものだ」という回答が連なっていました。
でも、社会人経験が少ない新卒社員はその概念を変えることができます。なぜなら「仕事はしんどいものだ」という先入観は、自分が経験したものではなく、親や周りからの影響がほとんどだからです。
親や周りの人たちが、しんどそうに働ければ「仕事ってしんどいものなんだ」と思うに決まっています。
私たちで境目を動かしましょう
一方で「仕事って楽しい。生きがいだ!」なんて人が周りにたくさんいれば、きっとこれから社会人として働く人は希望しかないでしょう。
だったら私たちが「仕事って楽しいぜ!」という価値観を与えることができれば、没頭する時間をゲームにではなく、仕事に方向付けることができるようになります。
研修も同じく、新卒社員が前のめりになるような内容をおこなうことができれば「もっと知りたい!」と思ってくれるようになりますし、その研修が相手の記憶に残ることでしょう。
これは決して簡単ではないのですが…ちょっとしたポイントがあります。
それらの研修を実現するポイントは「ゲーム化」させることと、「教えること」はなく「感じさせる」こと。(この辺りはまた話しが長くなるので別の機会でお話しできればと思います)
私が思うに、仕事に夢中になっている人はスマホでゲームなんてしていません。なぜなら、仕事ができる人は仕事じたいをゲーム化させているからです。
極論言ってしまえば、会社の経営だって数字のゲームです。
もし仕事ができる人がスマホでゲームをしていたら、それはただの時間潰しではないはずです。
一方、仕事ができない人は、休憩時間ゲームばかりしています。(偏見だったらごめんなさい)。
仕事をゲームとして捉えることができません。ゆえに仕事を苦痛としか感じれないのです。結局仕事のパフォーマンスもよろしくないです。
現代の若者の特性をうまく利用する
現代の若者は根気が無いと言われています。ですが、それは若者のせいではありませんし、あなたのせいではありません。
育ってきた環境がそうさせているのです。
欲しいものはすぐに与えられてきた環境、ゲームというのが浸透している環境、
欲しいものをおねだりすれば、すぐに得られますし、
ゲームをすれば必ずすぐに報酬が返ってきます。
ですから、私たちが「根気が無いなぁ」て思って当然なのです。
しかし逆に言えば、報酬を与えれば夢中になるのも彼らの特性とも言えます。
ですから、仕事もゲーム化させることができれば、夢中になるキッカケができると私は思っています。その入り口として、研修もゲーム化させてみてください。
きっと、前のめりになって勉強してくれますよ。
研修に夢中になってくれたようです
ちなみに、私のところは、取引先にもご協力頂き、実技実習でゲーム感覚でやらせてみたところ、夢中になっていましたよ。
「ゲーム化」と「感じさせる」こと。
- どうすれば、それがウマくいくのか?ゲーム感覚にしてみたこと。
- 教えるのではなく、自分自身で「あぁ、そういうことか!」と感じてもらえたこと。
今回は好例だったんじゃないかと思います。
このようなやり方は社内で理解を得る方が苦労しますが、是非取り組んでみて頂ければと思います。新入社員の研修が充実しますよ。
もし、新入社員研修や仕事をゲーム化してみたいと思ったら、参考になる本がいろいろ出ています。
よかったら参考にしてみてください→(https://amzn.to/2Vtlvxh)