若者離れ あるある
先日、20代前半の新入社員が、うだるような暑さ、そして慣れていないこともあり、仕事中に熱中症にかかってしまいました。
次の日は大事をとり休みを取ったのですが、その次の日も、その次の日も会社に出勤してきませんでした。
心配した先輩が何回も電話をかけてみるのですが繋がりません。そして1週間経過した頃に「体調が良くないのでしばらく休みます…」。先輩のLINEを通じて一方的にメッセージを送り、そのまま音信不通になってしまいました。
そんな状況、よくありませんか?
仕事を休んだままそのままフェードアウト。そんな状況をよく耳にします。
もちろんその状況を聞いた上層部はカンカンです。「社会人失格!」「なめとんか!」「もう辞めさせろ!」そんな怒号が飛び交ったわけですが、私としては折角苦労して獲得した若手ですから、そう易々と辞めさせるわけにはいきません。
日差し照り付ける砂漠の中、やっとの思いで見つけた水を汲んだのに、バケツに穴が開いてしまった…。そんな状況を作り出してはいけないのです。
結果ではなく原因を
「会社に出勤して来ない」ということは、出勤して来ないなりの理由があります。それをしっかり聞き出さなければ、「何がそうさせているのか?」「これからどうすべきか?」の判断は下せません。
たとえば「会社を辞めます」と言ってきた時に「そうか…」で終わるのと、「何で辞めたいとおもったのか?」と理由を聞くのとでは今後の離職率に大きく差が開きます。原因が把握できるからです。そしてこちらの勝手な思い込みも排除できます。
「仕事がキツいから辞めていくんだな」と勝手に思っていたのに、理由を聞きはじめたら実は「あの人が嫌いで嫌いで辞めたいということがわかった!」というような感じです。
今回の事例では、3,4日経過した頃に、所属の長に近況を連絡をしたのですが、いきなり「連絡がなっていない」ということで怒られてしまい、萎縮してしまっていたようです。
「熱中症で休んでいたのに、なぜ怒られないといけないのか?「大丈夫か?」のひと言くらいなかったのか?」彼にはそれが理解できず、復活する機会を見失っていたようです。私がヒアリングしていなかったら、恐らく彼は辞めていたでしょう。
そういった理由がわかれば対処ができますよね?
バケツに穴を開けてはいけませんし、開いた穴は塞がないといけないのです。現実だけを見てもその穴はなかなか塞がりません。
現実に起こっていることは必ず原因があります。その現実だけを見て判断してしまっては早合点ですし、原因を探らなければもったいない気がするのです。
どちらが良い悪いという視点ではなく、お互い冷静になって物事を捉え、判断し、改善して行けば歯車が噛み合っていくのではないかと思います。
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