前回は若者の能力不足について触れました。
私の所属している会社は、年に数回「技術支援」という形で、優秀な職人さんが海外へ出張するのですが、
技術を教えても、外国人は聞く耳を持たない、頑固、そして大雑把であり、いい加減な人間がかなり多いと聞きます。
仕事一筋という感覚の外国人は少ないと言います。
やはり繊細さを備えた日本人だからこそできる技術があり、それが世界に誇る『MADE IN JAPAN』なのでしょう。
しかしそういった仕事に対するプライドや精神も年が若くなるに連れ、薄れてきているのではないでしょうか。
言わば、日本人のメンタルもグローバル化してきているのです。
そして若者は
『朝から晩までせっせと働き、家族を犠牲にしてまで仕事に尽くす』
という大人を、冷やかな目で見ているようにも思えます。
確かに日本の技術が生み出した過度な機能、行き過ぎたサービスは一長一短です。
ある人が言っておりましたが、
『日本の製品は優秀で壊れないからこそモンスタークレーマーが出現する』
のだと。
小さな事に目くじらを立て、重箱の隅をつつくような人間が増えています。
しかも近年、悪質なクレームを起こす年代の多くは、日本の経済成長に寄与してきた40代以上であるというデータがあります。
仕事に対し
『なぜそこまでこだわならいといけないのか?』
『豊かさとは何なのか?』
『世の中はもっとシンプルでいいのではないか?』
世の若者達は、心身を疲弊させてまで働く競争社会に対し、心の奥底でそう思い、
それが若者の成長を阻害している原因のかもしれません…。
ついに当工事会社も、近畿圏を超えて、中部圏への進出(進出と言っても遠征ですが…)が決まりました。
もちろん関西圏も職人不足であり、猫の手も借りたいほどの状況ですが、それ以上に中部圏は深刻なんだそうです。
経営者から人材の補充を強く言われているのですが、さすがに今年は求人数が多いだけに、状況はかなり厳しいです。
そして「人選していく」という意味では年々厳しさが増してくるでしょう。