前回のつづきです。
高卒求人を行う場合、会社の風土や体質などの環境をしっかりと整備しておく必要があるかと思います。
若手を迎え入れた時に、価値観の違いや、求人内容があまりにも異なる部分があるとすぐに辞めてしまうからです。
しかも、学校側に
辞めたこと、
なぜ辞めてしまったのか?
が伝わってしまうと二度と紹介してくれないということにもなりかねません。
しかし、会社の風土や社内環境は急に変えれるものではありません。
それに対してどう対応していったら良いのか?
それは、見切り発車を行うことです。
私は、高校へ求人票を提出する際、あるリーフレットを作成し添付しました。
その内容は、
・週休二日制を導入しています(完全週休二日ではありませんが…)
・わからない事はその場で解決!マンツーマンによる徹底した指導を行います!
・エリートへの近道。資格取得の支援を全面的にバックアップ!
・3年後は半人前、5年後には1人前になれるカリキュラムがあります!
・会社の財産はお金ではありません。『あなたです!』
・あなたの将来を応援します!
などといった主旨の内容を盛り込んだリーフレットを、各学校へ配布したのです。
しかし社内は、全くもってそんな環境にありませんでした。
しかも、このリーフレットを作成した時、大反感をくらいました。
私が人事採用として任務についた時、この会社は昔気質の、
いわゆる「ゴリゴリの体育会系」でした。
暴言や体罰は日常茶飯事だったのです。
そして
「会社は学校じゃない」
「技術はこちらから教えるものじゃない!」
「向こうから頭を下げて教えてもらうのが普通じゃないか!」
という風潮でした。
無論、私が人材獲得ミッションを担当するまでは、人の入れ替わりが激しかったのです。
「これでは若者は寄ってこないぞ…」
と感じた私は、少しずつですが、社内のボトムアップ、トップダウン両方から攻めていき、作成したリーフレットの内容を実行するよう、社内に浸透させていったのです。
社長の理解と協力がなかったら成しえなかったのですが、それに加え、去っていった従業員との労働トラブルも相まって、
社内は少しずつ
「我々と若者の価値感をどう共有したらいいのか?」
「社会人の経験が浅い若者をどう迎え入れ、定着させるにはどうしたらいいか?」
という流れに変化していきました。
人間、何かキッカケがなかったら行動に移さないものです。
どこかで見切り発車を行い、後には引けない状況をつくり出すことにより、状況が変化していきます。
話しが少し逸れましたが、
高卒採用争奪戦を勝ち抜き、若手を獲得するためには、
・進路指導の先生とのルートを確保しておくこと
・この会社に興味がある!と思ってもらえるような環境整備とアピールを行うこと
が重要なポイントです
高卒採用を検討していて、なかなか結果に結び付かない企業さまは、私の採用術が少しでもヒントとなっていただければ幸いです。
是非頑張ってください!
~ 高卒採用術 特別編 ~
先ほども触れましたが、リーフレットの作成はかなり有効的です。
会社案内ではなく、求人者へ向けの専用のリーフレットを作成することがポイントです。
求人票を提出する際、添付資料は会社案内だけにとどまる会社が多いのですが、それだけでは「こんな仕事をしているのかぁ…」くらいにしか認識してもらえません。
また、レクレーション活動のアピールをしたり福利厚生をアピールする会社も見受けられますが、私はそれだけでは不十分だと感じています。
「この仕事を通じて何を得られるのか?」
「この会社に入社したら数年後、数十年後はどうなっていて、将来的にどうなれるのか?」
という点に焦点を当て、将来像をイメージさせてあげることが重要かと思います。
その為には、専用のリーフレットの作成を検討してください。そしてリーフレットと連動できる社内環境の整備に努めてください。
進路指導の先生からは
「このリーフレットは生徒に効果的です!」
というお声もいただいております。
せっかく作成するなら「頑張ったら稼げます!」という抽象的なアピールの仕方だけはやめましょう。