あなたの会社は人手が足りていますか?人手不足による倒産なんて、そんなことわるワケない!と思っていますか?
それとも…
これから増加すると言われている求人難倒産
「人手不足」関連倒産。これは負債総額との相関性はなく、後継者や人手が足りないことが原因で、倒産・又は廃業してしまうことを言います。
東京商工リサーチの調査を見てみると、現在では後継者不足による倒産がほぼウェイトを占めていますが、今後は「求人難型の倒産」が増えていくのではないか…、そう言われ、注目されています。
しかし、ここで注目すべきは、倒産してしまう業種です。時期によってバラつきはありますが、必ず名乗りを上げ、人手不足倒産をしてしまうウェイトの高い業種が「サービス業」と「建設業」です。
はい、これを聞いて、あなたもお気づきかとは思いますが、サービス業も建設業も劣悪な労働環境です。かつ、待遇も良くなく、古い体質の業界ですね。(全てではありません。)
求人難を回避する根本的な考え方
あるカリスマ経営者が言っていたのですが、会社を倒産させてしまう多くの原因は「環境の変化に対応できなかったからだ」というような発言をされていました。
これは、進化論を唱えたダーウィンも「この世に生き残る生き物は力の強いものではない。最も頭のいいものでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」と言っています。
変化に対応するということは、経済の状況や市場の変化や動向などの対外的なことだけでなく、社内環境などの対内的なことも含まれると考えております。
つまり、労働環境の変化に対応できず、今の時代に合った人材採用術や、人が定着せず、人材を成長させない、させることができない環境が、倒産させてしまう原因の1つではないかと思うわけです。
栓をしなければお湯は溜まりません
私のもとには依然として、人材確保についての相談が多く寄せられます。しかし、人を確保することばかりに気が行ってしまい、社内環境を変えようとする気すらない企業が多いことにも気づかされます。
それは、風呂がまの栓をしないままにお湯を張ろうとしているようなもので、いくらお湯を流し込んでも溜まらないのです。しかも、排水溝に流れて行ってしまう人材は…なぜか有能な人材ばかりです。
お湯が溜まっても、腐らないように新陳代謝も必要ですが、それは環境に適応するからこそ、新陳代謝ができるのではないかと思います。
昔の価値観は今の労働市場に受け入れられない
今の労働環境の変化に対応するなら、今の価値観を捨てることです。
ハッキリ言います。現代の労働市場は、昔の価値観を求めているのではありません。今の価値観を求めているのです。
なので、今までの仕事や組織に対する風土、体質、信念、美学、そういった視点、価値観を一旦捨て、考え直すことです。
相談を受け、アドバイスを差し上げた企業様の多くは、未だに「そんなことは、どの会社もやっていない」と言い訳をします。
もちろん、変化への抵抗を示すのは無理もありません。今まで、「それが仕事であって会社である」という信念をお持ちだったからですね。
しかし、どこもやっていない。だからこそやる価値があるのだと私は思います。逆に「周りがやっているからやる」は価値がないのです。
最低限、同業界や周りの会社から突出した価値ある行動をとって欲しいと思います。そしてそういった会社はほとんど成果を見出しています。
商売において「あのビジネスが儲かっているからウチもやろう」という後出しジャンケンは通用しても、人材採用、人材育成の環境においては通用しないと思います。
もっと危機感を持ってください
私自身、今経験していることですが、実際に人材が集まってくると、社内ではそれが当然になってしまい胡坐をかいてしまいます。
私が人材を確保してきたばっかりに、社内では「当然の如く」捉えられ、人材育成を怠慢する姿が見受けられるようになりました。
「辞めてもまた入ってくる」そういった意識があるからです。それは昔の価値観です。私も営業マン時代は「人材なんていくらでもいる」そう上司から脅されましたが(笑)、、
これからの価値観は「辞められたらもう入ってこない」です。もし、「人材なんていくらでもいる」としても、、そうやって採用した人材は、会社の足を引っ張るような人材ばかりかも知れません。
それを社内で徹底的に周知する必要があります。無論、経営者がそういった危機感がなければ意味はありませんが…