今回は、チラシを使って集客活動や売上をアップさせるために、必ず役に立つ「細かなターゲット設定とそのアプローチ法」について、お伝えしていきます。
あなたがチラシなどの広告を作る際、ターゲットの意識レベルを把握してますか?見込客のニーズを分析し、細分化させると、そのニーズに対する段階や深さがあることがわかります。たとえば、
- 「必要性すら感じていない人」
- 「必要性はうっすら感じているが対策を講じるほどでもないと感じている人」
- 「必要性を感じていて、さまざまな解決策を探している人」
- 「必要性を感じていて商品やサービスをピックアップしている人」
- 「必要性を感じていて、購入する商品やサービスが決まっている人」
などです。
これらのニーズの深さ・段階を把握しておくと、どのようなターゲットを設定すべきか?どのようにアプローチをしていけば、相手にドンピシャで訴求するこができるようになるかが明確になり、集客や売上アップに繋げることができます。
ですから今回は段階別のニーズ分析と、そのアプローチのしかたについて解説していきます。有料級の内容をお伝えしているので、じっくりと読んでみることをオススメします。
必要性を感じていない人にアプローチする方法
まず最初の段階は「必要性すら感じていない人」です。このレベルの人にいきなりセールスをしても売れません。
たとえば「ダイエットの必要性」すら感じていない人に、ダイエット関連の商品やサービスを販売しても難しいのは明白です。その場合は「ダイエットをしなければならない」という必要性を掘り起こしていく必要があります。
そのためにまず、やるべきことは問題を認識させることです。人は問題を認識し、その問題が深ければ深いほど解決したいという欲求に駆られるからです。ですから、このレベルの層をターゲットにする場合は、まずは問題を認識させることが最初のアプローチです。たとえば…
- 「最近、彼氏が冷たい?その原因…あなたの体重増加が原因かも…」というアプローチが考えられます。
- 他にも「放っておくと失明するかも。あなたの体を危険に晒す隠れ肥満危険度チェック」などとアプローチすることもできるでしょう。
ポイントは「あなたは今、大きな問題を抱えているんですよ」という認識をいかにさせるか?です。
必要性は感じているが何も手を打っていない人にアプローチする方法
次のレベルは「必要性はうっすら感じているが対策を講じるほどでもないと感じている人」です。このような人は、
- 今抱えている問題が一時的なものであると感じている場合や、
- いかにそれが問題であるのか?問題に緊急性を感じていない人が挙げられます。
- 他にも、自分がその問題を抱えていると認めたくない人もいるかもしれません。
そのような人をターゲット設定する場合は「いかにその問題が危険なのか?」「その問題を放置しておくとどうなるのか?」をコンコンと伝えていきましょう。
たとえば「トイレで用を足したら下血していた。でも痛みはないし、毎日じゃないから問題ない。」と思っている人がいたとします(私の知り合いの話ですが…)。
そのような人には「その下血はどれほど危険なのか?」「放っておくとどんな末路が待っているのか」を伝えるのです。たとえば…
- 「下血を放置した人に襲いかかった悲惨な末路」や、
- 「ご存知ですか?下血を放置した人の3人に1人が大腸がんになることを」
などとアプローチすることが考えられます。
必要性を感じ、解決策を探している人にアプローチする方法
「必要性は感じていて解決策を探している人」の特徴は、
- 問題を認識していて解決したいという必要性を感じている。
- しかし「その問題の原因は何なのか?」「どうすれば解決できるのか?」を探している。
そのような状態の人です。
このレベルの人をターゲットにする場合は、まずは、その問題を発生させている原因を教えてあげましょう。そして次にどうすれば解決できるのかを伝え、その解決策としてあなたの商品やサービスがあることを伝えます。
たとえば肩こりが酷い。だから治したいという必要性を感じていたとしましょう。でも何故、肩こりが起きているのかがわからない。どうすればその肩こりが治るのかを知りたい!という状況の人ですね。
- 「なぜ、あなたの慢性的な肩こりは治らないのか?」
- 「何をやっても肩こりが改善しない本当の原因」
- 「今すぐ肩こりを改善させる3つの方法」
- 「肩こりが治る人 vs 治らない人、その決定的な違い」
などのアプローチが考えられます。
このレベルの人をターゲットにする場合、何が原因で肩こりを引き起こしているのかを教えてあげるだけでもターゲットは喜んでくれることが多いです。そして解決策を教えてあげ、その解決策としてあなたが提供する商品やサービスがあることを紹介していく流れになります。
商品・サービスの候補はあるが、決めかねている人にアプローチする方法
このレベルの人は、
- 問題を認識している。
- その問題を解決する必要性も感じている。
- 解決策や、解決する商品やサービスもある程度知っている。
- だが、どの商品やサービスが自分にとってベストなのか決めかねている。
そのような状態の人です。
たとえば「筋トレをしたい」と考えている人がいたとしましょう。その人をターゲットにする場合に考えられる解決策は「パーソナルジムに通う」「フィットネスジムに通う」「自宅でトレーニングをする」などの候補が挙げられます。
その中でフィットネスジムに通うのなら「エニタイムフィットネス」にするか「コナミスポーツジム」にするか、それとも「ゴールドジム」にするか、などの検討がされるでしょう。
自宅でトレーニングする場合は「ダンベルを購入する」「器具を購入する」「EMS(電気振動によってトレーニングする)」などが考えられます。
このレベルの人にアプローチする場合は「なぜ、あなたの提供する商品やサービスが他より優れているのか」「なぜ、あなたの提供する商品やサービスを選ぶべきなのか?」を示す必要があります。たとえば、
- 「なぜ、この筋トレグッズが多くのマッチョに選ばれているのか?」
- 「この筋トレマシンはココが違う!」
- 「最短で筋肉をバキバキにする⚫︎⚫︎式メソッド」
- 「たった180日でこのカラダ!」
などのアプローチが考えられます。「その商品やサービスはなぜ筋肉がつくと言えるのか?」そのメカニズムを伝えるだけでなく、その主張を補完する証拠を提示する必要があるでしょう。また、
- 駅から徒歩1分
- 場所をとらないコンパクト設計
- 1日缶コーヒー1杯分のお値段
- テレビを見ながら…
- 寝ている間に…etc
機能性や便利性、簡易性、お買い得感などを伝えて説得する必要性があります。これらのアプローチを補完するために「無料体験」や「返金保証」などの提示することも1つの方法です。
また、その商品やサービスを使った後の未来を想像させると、より一層見込客を惹きつけることができるでしょう。
これらのターゲット層にアプローチするためには、競合調査は欠かせません。競合調査には直接競合(あなたと同じ商品やサービスを提供しているライバル)と間接競合(サービスや商品は違うが、同じようなメリットを提供しているライバル)があります。
それぞれの競合を調査し「ライバルとは異なる、あなたが提供する商品やサービスを利用すべきメリット」を見出していきましょう。
指定の商品・サービスの購入を検討している人にアプローチする方法
このレベルの人は、
- 問題を認識している。
- その問題を解決する必要性も感じている。
- 解決策や、解決する商品やサービスも知っている。
- そして、どの商品やサービスを購入すれば良いのかも理解している。
そのような状態の人です。
たとえば家電製品やクルマなどがその典型です。買いたいテレビのメーカー・製品が決まっている。欲しいクルマのメーカーや車名も決まっている。そのような人です。
このレベル層をターゲットにする場合は「他のライバル店ではなく、ウチで購入してもらう理由」を与える必要があります。
たとえば、購入条件・特典が挙げられるでしょう。割引・保証などは家電量販店がよく使う方法ですね。それだけではなく丁寧な接客やアフターサービスの良さも理由になり得るでしょう。安さよりも安心感で買われるお客さんも多くいるからです。
- 「ポッキリ価格」
- 「⚫︎⚫︎手数料無料」
- 「安心の5年保証」
- 「返金保証あり」
- 「今なら⚫︎⚫︎プレゼント」
それだけでなく、
- 「顧客満足度96%」
- 「2人に1人が当店で購入を決断してくれる理由」
- 「最後まで親身になって対応してくださいました。 by⚫︎⚫︎様」
などと、あなたの会社やお店で買うべき理由も伝えるべきです。
このレベル層をターゲットにする場合、購入条件も大切ですが、それ以外の理由で購入してもらうことがポイントです。というのも、価格の安さや特典だけで購入するような客層は、引き続きあなたのお店や会社で購入してくれることはあまりありませんが、それ以外の理由で購入してくれたお客さんはライフタイムバリュー(顧客から得られる生涯利益)が高い傾向にあるからです。
つまり「いくらで買うか」より「どこで買うか」「誰から買うか」の客層を相手にしたほうが長期的に見て、あなたの会社やお店に売上や利益をもたらしてくれるということです(もちろん、一度きりのお客さんにしてしまうか、それともライフタイムバリューが高まる顧客として育成するかは、あなたの腕にかかっていますが…)。
ですからまずは、同じような商品やサービスを扱っている会社・お店は、どんな購入条件を提示しているのか?どんなサービスを提供しているのか?これらを調査しつつ、「他のライバル店ではなく、ウチで購入してもらう、物質的な理由ではなく感情的な理由」を見出していきましょう。
満足する商品やサービスがない人にアプローチする方法
この段階のターゲットは「問題を解決するために商品やサービスを利用したが解決に至っていない」場合や「少しは解決したが満足できるものではない」状態の人です。
- 他にもっと良い商品やサービスがあるのではないか?
- 実は自分が知らないだけで本当は解決できる方法があるのではないか?と思っていたり、
- いろいろ方法を試してみたけど解決できずに諦めかけている層、
- 解決できたけど、他にもより良い方法を探している層etc
などが考えられます。たとえばダイエット市場に当てはめてみると、
- さまざまなダイエットを試してみたけど失敗した。
- 本当はもっと簡単に痩せられる方法があるのではないか?
- もう何を言われても自分にダイエットは無理だ。
- ダイエットには成功したけど、もっとキレイにカッコよく痩せられる方法はないかな?
といった具体です。
そのような段階のターゲットに対しては「新しいメカニズムの商品やサービスを提供する」「相手の悩みに寄り添って解決できないのはあなたのせいではないと伝える」「秘密を伝える」などのアプローチが考えられます。たとえば、
- 「業界初・1ヶ月で5キロ痩せた人続出。⚫︎⚫︎ダイエット新登場!」
- 「ダイエットに失敗した人がこぞって購入している⚫︎⚫︎とは?」
- 「ダイエットが成功しない?それはあなたのせいではありません」
- 「効果のないダイエット商品ばかりにうんざりしていませんか?」
- 「あなたには決して口にしたくないダイエット業界の不都合な真実」
といったアプローチです。
このレベルのターゲットは、一度、商品やサービスにお金を払っている経験があるので、あなたの商品やサービスの説得性が高まれば、購入してくれる可能性が高くなるので、積極的に狙いたい層でもあります。
あなたに眼中にないターゲットを振り向かせる裏技
自分の商品やサービスは眼中にない。ライバルに見込客を取られそう。そんな場合の裏技があります。それは「エッ!?」と思わせることです。たとえば、一般的に正しいと信じていることや、見込客が信じていること、先入観を真っ向否定するのです。
私が不動産事業で集客活動をおこなった際に、うまくいった事例がありますので少しご紹介します。
不動産の売却を検討している多くの人は、
- 査定価格を比較すれば高く売れる
- 大手の不動産会社に売れば安心
- 広告宣伝力の強い不動産会社は高く早く売ってくれるetc
このような先入観を持っていることが少なくありません。ですが不動産業者からすれば、それらの考えは大きな間違いなのです。理由はこのテーマから外れるので割愛しますが、一般的に思い込んでいることを真っ向否定することで、相手の注意をコチラに向けることができます。たとえば、
- 「不動産の売却でこんな間違いしていませんか?」
- 「不動産売却で失敗する人の3つの特徴」
- 「警告!これを読む前に不動産を売ってはいけません!」
- 「売却力を謳う不動産会社の不都合な真実」
- 「販売力のある不動産会社に不動産の売却を依頼すれば安心ですよね?いいえ、違います!」
などのアプローチが考えれます。
アプローチのステップとしては、
- 大衆が思っている一般論は何か?
- あなたが提供する市場で、多くのターゲットが抱いている先入観は何か?
- それを真っ向否定し、あなたの自信の論理を展開することで注意を引くことができないか?
これらを考えて、チラシに反映してみましょう。
どの段階のターゲットにアプローチする?
人はモノやサービスを購入するとき、
「1.不認知」→「2.問題認知」→「3.問題の深刻化」→「4.原因追求」→「5.解決策の検索・認知」→「6.商品・サービス認知」→「7.他商品や他サービスとの比較」→「8.購入条件把握」→「9.購入」→「10.購入後の状態」
というプロセスを踏んでいます。
そのプロセスのどの段階の人を狙っていくかによって、アプローチが変わってくるわけです。
そして、解決意識が高ければ高いほどターゲットの数は減りますが、マーケティング活動は比較的容易になります。一方で、意識が低ければ低いほど潜在層を取り込めるため、ターゲット数は拡大しますが、マーケティング活動の難易度が上がります。
なぜなら、必要性の高いターゲットには、今すぐ客を相手にすれば良く、購入条件が合えば購入してくれる確率が高まりますが、必要性の低いターゲットは、問題を認識させ、解決したいという啓蒙活動が必要になってくるからです。
ターゲットに響かない原因はコレ
ここで気づかれた方もいるかと思いますが、ターゲットが問題を解決する必要性が低ければ低いほど、問題について語り、問題を解決する必要性が高ければ高いほど、商品やサービス・購入条件について語る必要があります。
たとえば「ダイエットしたい!」という必要性が高い人に「あなた、ひょっとしたら肥満かも…」「放っておくと大変なことになりますよ!」と言っても「そんなこと知ってるわ!!」とツッコまれるでしょう。
そのようなターゲットには「こんな商品があります。こんなメリットがあって、購入条件は…」と説明すれば済みます。
一方で、ダイエットしたいとすら感じていない人に「こんなダイエット商品があります。こんなメリットがあって、購入条件は…」と説明しても響きません。ですから、問題を認識させ、それを放置しておくとどんな悪影響を及ぼすかを伝えるのです。
つまり、問題意識が低く、解決への必要性が低いターゲットほど伝えなければいけない情報量が多くなるわけです。今、有料級の話をあなたにしているほど重要なポイントです。アンダーライン必須ですよ。
人がモノやサービスを購入する理由
人がモノやサービスを購入する理由は「痛みを避けるか」「願望を達成するか」この2つしかありません。必ず何かしらの問題を抱え、それを解決するための手段としてモノやサービスを購入する。何かしらの願望を達成させるための手段としてモノやサービスを購入しているのです。
この原理原則を見誤るとモノやサービスが売れなくなります。必要性を感じていない人に売りつけるセールスマンがその典型例です。ですから、必要性を感じている人に売るか、それとも必要性を感じさせるよう啓発していくかにフォーカスすべきです。
見込客が抱えている痛みや願望の程度が高ければ高いほど、深ければ深いほど、そしてあなたの提案する商品やサービスこそ唯一の解決策だと納得すればするほど、あなたの商品やサービスの売上がどんどん上がることは間違いありません。
是非、今回の記事を参考にチラシを活用し、集客や売上UPのお役立てください。もし参考になりましたら幸いです。