ビジネスをする上で、「短期的な視点」と「長期的な視点」のどちらを優先すべきかは、多くの経営者や起業家が直面する課題です。
こんにちは、藤村です。
たとえば、短期的な視点では顧客との関係性よりも、目の前のお金を稼ぐことを重視し、長期的な視点では 顧客との関係を築き、安定した収益を得ることを目指します。
では、どちらが正解なのでしょうか？あなたはどう思いますか？
私の意見はビジネスのステージや目的によって、適切な視点と行動が異なると考えます。
そこで今回は、ビジネスの「短期視点」「長期視点」それぞれのメリット・デメリットを整理し、 どのようにバランスを取るべきかをします。
目次
短期的な視点でビジネスを進めるメリット・デメリット
まずは短期的な視点でビジネスを進める場合のメリット・デメリットを考えてみましょう。
短期的な視点のメリット
- すぐに収益を得られる
- 売上を重視し、即金性の高い商品・サービスを販売することで、キャッシュフローを改善できる。
- 事業のスピードを加速できる
- 利益を短期間で生み出し、それを再投資することで、事業拡大のスピードを上げることができる。
- リスクを抑えやすい
- 売上がすぐに立つため、資金繰りに困るリスクが少ない（特に起業初期は重要）。
短期的な視点のデメリット
- 顧客の信頼を損ねやすい
- 「売ること」だけを重視すると、顧客満足度が低くなり、リピートや口コミが減る。
- 価格競争に巻き込まれる
- 短期利益を求めると、安売り競争に陥りやすい。結果として、利益率が低下し、持続的な成長が難しくなる。
- ビジネスの安定性が低い
- 短期的な売上を最優先すると、毎月ゼロから売上を作らなければならず、経営が不安定になりやすい。
長期的な視点でビジネスを進めるメリット・デメリット
次は、長期的な視点でビジネスを進める場合のメリット・デメリットを考えてみましょう。
長期的な視点のメリット
- 安定した収益基盤を作れる
- リピーターやファンが増え、安定した売上を確保できる。
- サブスクリプションや会員制ビジネスに向いている。
- ブランド価値が向上する
- 価格競争に巻き込まれにくくなり、高単価の商品やサービスを提供できる。
- マーケティングコストが削減できる
- 既存顧客がリピートするため、広告費などの集客コストが削減 できる。
長期的な視点のデメリット
- 成果が出るまで時間がかかる
- 信頼関係の構築には時間が必要。すぐに売上が伸びないため、資金繰りが厳しくなる可能性 も。
- 短期的な利益を犠牲にすることが多い
- 初期投資が必要になり、短期間での回収が難しい（教育コンテンツの提供、カスタマーサポートの強化など）。
- 柔軟な対応が求められる
- 長期視点にこだわりすぎると、市場の変化に適応しづらくなる。
ビジネスのステージによる視点と行動
今、自分自身がビジネスのどのステージにいるか？という視点でも考察してみます。
起業初期（0〜3年）
短期的な視点を重視するべき時期
- キャッシュフローを最優先：まずは利益を出して、事業を軌道に乗せる。
- コストを抑えながらテストする：安く作れるMVP（最小限の機能の製品）をリリースし、早く市場の反応を見る。
- 広告やプロモーションを積極活用：短期的に売上を作るため、SNS広告やリスティング広告を活用。
成長期（3〜10年）
短期と長期のバランスを取るべき時期
- リピーターを増やす施策を導入：顧客データを活用し、定期購入や会員制サービスを検討。
- 価格競争を避け、ブランド力を強化：専門性や独自性を打ち出し、差別化を図る。
- 組織の仕組みを整える：社員教育や企業文化の醸成を進め、持続可能な経営を意識。
安定期・拡大期（10年以上）
長期的な視点を重視するべき時期
- 顧客ロイヤリティを最優先：高品質なサービスとサポートで、ブランドを確立。
- サブスクリプションモデルや継続課金を導入：安定したキャッシュフローを確保。
- 次の成長戦略を考える：新規事業の開発、海外展開、M&A（企業買収）などを視野に入れる。
短期と長期の視点をどうミックスするか？
短期か？長期か？に偏ることなく、ミックスすることも大切でしょう。短期的な利益を確保しつつ、長期的な顧客関係を構築する のが理想です。「目先の売上」だけでなく、「将来の利益」につながる仕組みを作ることも視野に入れる必要があるでしょう。
【具体的なミックス方法】
- 短期的な売上確保策（セールス）をおこない、
- 確保した利益を（プロモーション、広告）を活用しながら、顧客獲得に再投資。
- 長期的にLTV（顧客生涯価値）を上げる施策（コミュニティ作り、継続課金）を同時に進め、
- スピード感を持ちつつ、信頼を築く戦略を並行して実行する。
まとめ
ビジネスの成功には、「短期的な利益」と「長期的な成長」を両立させるバランス感覚が不可欠 です。
- 起業初期は短期的な売上を重視し、成長期に入ったら長期戦略にシフトする。
- 短期的な売上と長期的なブランド構築を並行して進めることが、持続的な成長につながる。
あなたのビジネスは、今どのステージにいますか？適切な視点と戦略を持ち、賢くバランスを取りましょう。
今回の記事がお役に立ちましたら幸いです。
あなたのビジネスの成功への鍵となりますように。
