価格競争から脱却!高単価でもバカ売れする”感情セールス”の極意

こんにちは、藤村です。

今回は、競合と価格競争をせず、高単価でも売れてしまうセールスの秘訣についてお伝えしていきます。

その秘訣とはズバリ「感情を売る」です。

結論からいえば、人は商品やサービスを買っていません。満たしたい感情を買っています。あくまで商品やサービスは感情を満たすための手段に過ぎません

コレが理解できれば、あなたはもっと売上を上げることができるでしょう。

目次

人はベネフィットではなく「感情」を買う

ほとんどの人は「自分が本当に欲しいもの」が分かっていません。さらに、なぜ自分がその商品を買ったのかすら意識していないことも多いです。

たとえば、「iPhoneをなぜ買ったのか?」と聞くと、「使いやすいから」「性能がいいから」 という答えが返ってきます。でも、それだけでしょうか?

世の中には、もっと安くてスペックのいいスマホも存在します。それでも多くの人がiPhoneを選ぶ理由は何でしょうか?それは、「iPhoneを持つことによる感情的な満足」 を求めているからでしょう。

そこで今回は、

  • 「感情が売る」とはどういうことか?
  • 人はどんな感情を求めて商品を買うのか?
  • 感情で売る vs. 理性で売る → どれほど違いがあるのか?
  • 実際に「感情が揺さぶられて買ってしまった事例」

これらを詳しく解説していきます。

なぜ「感情」が購買を決めるのか?

”感情”で買い”理性”で正当化する」というフレーズは、一度くらいは聞いたことがあるでしょう。

人間の脳には、「理性」と「感情」を司る部分があります。

  • 理性(論理的思考):合理的に物事を判断する部分
  • 感情(直感・本能):好き・嫌い、安心・不安などを感じる部分

たとえば、高級な腕時計を買った人に理由を聞くと、「精度が高いし、一生使えるから」(理性)と言います。

でも、本音では、「高級時計を身につけることで、成功者の気分になれる」「周りからステータスのある人と思われたい」という”感情”が動いているのです。

つまり 「理性で売る」のではなく、まず「感情に訴えること」が重要なのです。

感情を刺激するための3つのステップ

感情に訴えるセールスライティングを成功させるためには、前提として次の「3つの要素」が重要です。

  • 共感する:(顧客の気持ちを理解し、寄り添う)
  • 敵を作る:(明確な対立構造を作り、感情を引き出す)
  • 感情的なベネフィットを伝える:(商品がもたらす「気持ち」の変化を訴求する)

それぞれ詳しく解説します。

なぜ共感が重要なのか?それは、人は 「自分のことを理解してくれる人」 に対して信頼を寄せるからです。

たとえば、あなたが悩みを相談したときに、相手が「それは大変だね…」と共感してくれると安心しますよね?それに対し、いきなり「コレ買いませんか?」と言われたら・・?嫌になりますよね?

人は「自分は儲けの道具だ」と思われた瞬間、信頼が失われます。

ですから、まずは信頼を寄せてもらうために共感を示すこと。お客様が 「この商品はまさに自分のためのものだ!」 と思えるように冒頭で共感を示すことが重要です。

共感を生み出すポイント
  • 顧客の悩みを具体的に描写する
  • その悩みに寄り添う言葉を使う

  • 悪い例(共感ない)
  • あなたは見るからに太っていますよね。」
  • 「このダイエットサプリを飲めば、簡単に痩せられます!」
  • 良い例(共感がある)
  • 何をやっても痩せられない… そんな経験はありませんか?
  • 頑張って食事制限してもリバウンド、運動も続かない。『もう痩せるのは無理かも…』 と思っていませんか? でも、あなたは悪くありませんよ。

「そうそう!」「それって、まさに私のことだ!」 と共感してもらうことがポイントです。


  • 悪い例(共感ない)
  • こんにちは、業務改善のシステムのご案内です。
  • 「このシステムを導入すれば、業務効率が30%向上します!」
  • 良い例(共感がある)
  • 毎日、同じ作業を繰り返して『もっと効率化できるはずなのに…』と思ったことはありませんか?
  • 部下に任せてもミスが多く、結局自分でやるしかない。そんな状況にうんざりしていませんか?

「この商品は私の悩みを解決してくれる!」 と思わせることがポイントです。

なぜ敵を作る必要があるのか?それは、人は「敵」や「対立構造」があると、自然と感情を揺さぶられるからです。

たとえば、Appleは常に 「Windows vs Mac」 という対立構造を作ったことで、Macの優位性をアピールしてきました。

Appleは「Macはクリエイティブな人のためのPC、Windowsは退屈なビジネスマンのためのPC」と印象づけるCMを多数展開。その結果、「Macを持つこと=かっこいい」 というブランドイメージを定着させたのです。


たとえば、オーガニック化粧品の広告であれば、以下のことが考えられるでしょう。

  • 悪い例(敵がいない)

この化粧品はオーガニック成分配合で、お肌に優しいです!

  • 良い例(敵をつくる)

あなたが普段使っている化粧品、実は有害な化学成分がたくさん含まれています。知らないうちに、お肌に負担をかけ続けているかもしれません。でも、もう大丈夫!

「普通の化粧品=悪者」「オーガニック=正義」という構図を作ることで、消費者の感情を動かすわけです。つまり、敵を作って対比させる。この手法を使っている広告は結構多いです。

なぜ感情的なベネフィットが重要なのか?それは、人は 「気持ちが満たされる」ことに価値を感じるからです。

たとえば、高級車を買う理由は「移動手段として優れているから」ではなく、「ステータスを感じたい」から。

高級万年筆のモンブランを買う理由は「インクが長持ちして滑らかな書き心地があるから」ではなく、このペンを持つことで「自信に満ちた自分でありたいから」「カッコイイ自分でありたいから」と考えることができます。

つまり感情を刺激し、イメージさせることで購買意欲がグンと高まるわけです。

感情的にベネフィットはコレだけではありません。さらにいくつかの例を紹介します。

人が買う「感情的ベネフィット」と具体例

人が商品を買うとき、どんな「感情」を求めているのでしょうか?ここでは、購買を動機づける主に「7つの感情」を紹介します。

Apple(iPhone、Mac、AirPods) iPhoneは、「スマホとしてのスペック」ではなく 「持つことで自分が洗練された人間に感じられる」 という感情を売っていると考えられます。

「iPhoneを持っている=時代の先端をいっている」という自己重要感も刺激しています。そして「あなたの創造力を解放するツール」であると、Appleはメッセージを発信しています。

自己重要感は、ブランド品、高級車、ハイエンドガジェットなどに応用ができるでしょう。

たとえばトヨタの自動車は「トヨタだから安心・間違いない」という感情で選ばれていますボルボであれば「安全性や家族を守る」という感情を刺激しています。

「世界最高レベルの安全技術で、あなたと家族を守る」というメッセージを発信すれば、安心感を満たしたいターゲットに訴求することができます。

これらの感情は、日本製の家電、大手企業の商品、健康食品などに使われていることが多いです。

承認欲求で考えられる例として、ロレックスルイ・ヴィトンエルメスなどの高級品が挙げられます。これらの高級品は承認欲求を売っています(もちろんそれだけではありません)。

ロレックスをしていると「ビジネスの場で一目置かれ、一流の男たちが選ぶ時計」として周りから羨望の眼差しを受けるでしょう。

ルイ・ヴィトンやエルメスを持っていると「セレブリティな女性」として、憧れの存在になることができるかもしれません。

もちろん承認欲求は高級品だけではありません。たとえばファッションや肉体美などのルックスを高めることで承認欲求を満たすケースや、SNSの発信によって受ける「イイネ!」も承認欲求を満たします

たとえばDysonの掃除機は「吸引力が変わらない唯一の掃除機」というキャッチフレーズを発信し、便利さや快適さをアピールしています。

家電や時短サービスは「家事の負担を減らし、自由な時間を増やす」という感情を刺激することで、主婦層に訴求しています。

成功者であるステータスの代表例としてフェラーリが挙げられます。フェラーリは自動車の機能としては決して優れたものではありません。2人乗りですすい、段差を乗り越えるのもひと苦労です。

もちろん速さや馬力はありますが、 「成功者の象徴」 を売っているのです。「需要より1台少なく作れ」は有名な名言で、稀少性を保つことで、さらに成功者の心をくすぐっています。

高級車、ハイブランドなどは機能性ではなく、明らかにステータスを売っており、「あなたが選ばれた人間である証」を売っているわけです。

もっとお金を増やして好きなものを好きなだけ買う」「会社に縛られず、好きな場所で働く自由を手に入れる」という感情は、いつの時代においても有効です。

たとえば資産運用は「お金を増やしてもっと自由を手に入れる」を訴求しています。副業や独立系のコンテンツは「会社の奴隷になりたくない!」という感情を売っています

ディズニーランドは「夢の世界」や「子どもの頃のワクワクをもう一度」などのファンタジーを売っています

懐メロを楽しむのは、ノスタルジーを感じたいから。同じ映画を何度も観てしまう理由は、感動を何度も得たいから他なりません。

映画、音楽、旅行、エンタメ業界は、これらの感情を刺激し、大きな報酬を得ています。


これらの企業が、どのような広告を展開しているのかリサーチすると「誰にどんな訴求をおこなっているのか?」そのアプローチする方法が見えてきます。

「感情で売る vs. 理性で売る」比較

このセクションでは「感情で売る」と「理性で売る」の比較を検証してみましょう。

  • 理性で売るとは?

”理性”で売る商品やサービスは「必要性で買う」ものが主体です。

たとえば食料品や生活消耗品などが典型例です。

これら理性で売る商品やサービスはワクワク感もなく、テンションも上がりませんし、競合と比較され、価格で選ばれる傾向にあります。

  • 感情で売るとは?

一方で、感情で売る商品やサービスは「欲求で買う」ものが主体です。

ワクワク感がありテンションも上がります。時間もかけてじっくり味わい、価格で比較されることもなくなります。そして感情が刺激されたお客は衝動買いという行動にも出ます。

「理性で売る」とは事実を伝えているだけで、感情を動かせません。一方で、「感情で売る」とは感情を揺さぶるメッセージを伝えたり、手に入れた未来を想像させています。

その違いを注意しながら、以下の事例を見てみましょう。

  • 理性で売る(失敗例)

「この美容クリームには高濃度のヒアルロン酸が配合され、肌の水分量を20%アップさせます。」

  • 感情で売る(成功例)

「朝、鏡を見た瞬間に『私、最近きれいになったかも!』と自分で実感できるクリームです。」

「自分が美しくなったと感じる瞬間」 を想像させる。

  • 理性で売る(失敗例)

このオンライン英会話は、AIによる発音チェック機能を搭載し、スピーキング力を向上させます。

  • 感情で売る(成功例)

海外旅行で、店員さんと英語でスムーズに会話ができた時の『やった!通じた!』という喜びを、あなたにも。

「英語が話せることで得られる達成感や喜び」 を強調。

  • 理性で売る(失敗例)

このジムでは、最新のトレーニングマシンとプロの指導を受けることができます。

  • 感情で売る(成功例)

半年後、鏡の前で引き締まった自分の体を見て『やった!』とガッツポーズする日が必ず来ます。」「意中の異性を振り向かせるチャンスですよ!

「運動することで得られる満足感・自信・承認欲求」 を前面に押し出す。

  • 理性で売る(失敗例)

当店は、厳選された食材と一流シェフによる料理を提供しています。

  • 感情で売る(成功例)

大切な人と特別な夜を。忘れられない美味しさと、心に残るひとときをお約束します。

「食事の場面で感じる幸福感・特別感」 を伝える。

  • 理性で売る(失敗例)

この本では、成功するための7つの法則を科学的に解説しています。

  • 感情で売る(成功例)

この1冊が、あなたの人生を180度変えるかもしれません。

「読んだ後の変化」 をイメージさせ、行動を促す。

実際に感情で買ってしまった事例

それでは、各商品やサービスはどんな感情を刺激しているのか?私なりの見解をもとに、推測してみましょう。

コーヒー1杯500円。でも買うのは何故か?それは、「スタバで仕事している自分、なんかカッコイイ」という自己重要感や、その場所に居る特別感を感じているから。

運動しないのにナイキの靴を買うの何故か?。「ナイキの靴を履いている自分、カッコイイ」という自己重要感や、「あの人かっこいい」と思われたい承認欲求があると考える。

「このホテルに泊まると、まるでセレブになった気分。特別扱いされる快感がたまらない!」という「非日常の優越感」 に浸れるから。

「このバッグを持つことで、自信が湧いてくるし、周りの人からの見る目が変わる気がする。」という「自己重要感・ステータスの象徴」 を購入している。

「スピードを出した時の爽快感!エンジン音を聞くだけでテンションが上がる!」という 「男のロマン・刺激を求める感情」 を訴求している。

クラファンに資金を提供するのは何故か?それは商品よりも 「そのストーリーに共感」 しているから。応援したい!という気持ちが揺さぶられている。

希望や人生を変えたいという願望」 を購入している。

まとめ:「感情が売る」ポイント

  • 人は感情で買い、理性で正当化する
  • 購買の動機は「自己重要感・安心感・承認欲求」などの感情
  • 理性で売るのではなく「未来の自分」を想像させる言葉を使う
  • 理性で売る」とお客様の心は動かない。
  • 感情で売る」とお客様は 「その未来を手に入れたい!」 と思う。
  • 自己重要感(特別な自分になりたい)
  • 安心感(間違いのない選択をしたい)
  • 承認欲求(周りから認められたい)
  • 快適さ(手間を省きたい)
  • 自由(好きなように生きたい)
  • ノスタルジー・感動(心が動く体験をしたい)
  • iPhone → 「最先端を持っている自分が好き」
  • ルンバ → 「掃除のストレスがなくなる安心感」
  • ブランドバッグ → 「特別感・ステータスの象徴」
  • 高級ホテル → 「非日常の優越感」
  • スポーツカー → 「刺激・ワクワク感」

どんな商品やサービスも「感情が動くかどうか」がカギです。セールスでは、商品やサービスの事実を伝えるだけでなく、「この商品が、あなたの人生をどう変えるのか?」 を伝えましょう。

そのためにはまず、売りたいターゲット決め、そのターゲットがどんな感情を満たしたいのかを知ることが重要です。

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